方丈記に、似た運命

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下鴨神社について

今回は、下鴨神社について。

鴨長明のことを語る上で、外せないのが下鴨神社。
長明さんのお父さんは、下鴨神社の正禰宜惣官だった。
正禰宜惣官というのは、下鴨神社の最高責任者に当たる地位で、下鴨神社のナンバーワンってこと。
だから、長明さんは、下鴨神社という名門社家の御曹司ということになる。

下鴨神社は、今でも存在する立派な神社。
そして、大きな神社。
僕の中では、伊勢神宮、出雲大社、下鴨神社が日本の神社ベスト3だと思っている。

この下鴨神社。
世間では、下鴨神社って言うけど、正式名称はちょっと難しい。
正式名称は・・・

「賀茂御祖神社」

って言う。
で、これ、読めますか?
僕は、読めなかったけど。
これ、

「かもみおやじんじゃ」

って読む。
つまり、

正式名称:賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
通  称:下鴨神社(しもがもじんじゃ)

となるのね。
にしても、正式名称がこんなに難しいとは思わなかった。
ちょっと脱線すると、イギリスという国。
この国も、正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」と、とても長ったらしい名前となる。
まー、正式名称なんて、だいたいこんなものかもしれない。

しかも、さらにややこしくなるのが、「かも」の漢字。
これ、「鴨」とか「加茂」とか「賀茂」とかあって、とても分かりにくい。

そー言えば、播磨の小京都、兵庫県たつの市。
ここも、「たつの」とか「龍野」とか「竜野」とか「立野」あって、知らない人からすると分かりにくい。
一応書くと、

市は「たつの市」
JRの駅は「竜野駅」
高校は「龍野高校」
もともとの語源は「立野」

となっていて、もうさっぱり分からない。

で、話を戻して、下鴨神社の話。
下鴨神社があるということは、上鴨神社もありそうじゃない?
で、調べてみたら、といってもホームページを調べればすぐに分かるんだけど、あった。

ただ、こちらは「上鴨神社」じゃなくて「上賀茂神社」だった。
で、この上賀茂神社の正式名称は、「賀茂別雷神社」って言うらしい。
これ、「かもわけいかづちじんじゃ」って読む。

あー、もう、ムリムリ。
絶対に読めないわ。

ところで、この下鴨神社と上賀茂神社。
実は、もともと、賀茂神社(賀茂社)として一つの神社だったらしい。
それが、京都に平安京が造られると、都の守り神として勢力を拡大する。
その勢力拡大を恐れた者たちが、賀茂神社(賀茂社)を2つの神社に分割したらしい。

で、この下鴨神社、とにかく歴史が古い。
最も古いものだと、紀元前には、神社を修復したという記録がるらしい。
また、下鴨神社の敷地からは、縄文式土器や弥生式土器が多数見つかっている。
そして、奈良時代の頃には、葵祭がすでに行われていたんだとか。
しかも、たくさんの見物人がやってくるので、警護の数を増やすように指示した記録が残っている。

また、下鴨神社は、比較的、露出が高い神社でもあったりする。
まー、京都の寺社仏閣は、どこも露出は高いんだけど。
で、下鴨神社の場合は、葵祭、やぶさめ、蹴鞠はじめ、の3つは、たいていテレビで放送される。
それ以外にも、多くの神事が下鴨神社では行われている。

次に、下鴨神社の格式について見てみた。
正直、今の時代、格式なんかを気にする人はいないだろうけど。
まず、山城国一宮となっている。
これは、山城国、つまり、現在の京都府で一番格式が高い神社ってこと。
また、細かい説明は省くけど、二十二社、官幣大社、別表大社など、すべての神社番付に登録されている。
まー、とにかく、由緒正しい、立派な神社ってこと。

その中でも、すごいなーと思ったのが、勅祭社という神社番付。
勅祭社というのは、神社のお祭りに際して、天皇からの使者がくる神社のこと。
当然、小さな神社の秋祭りレベルでは、天皇からの使者は来ない。
この勅祭社、現在では、日本に十六社しかなくて、下鴨神社もこの中に入っている。

しかも、二十二社、官幣大社、別表大社、勅祭社と、神社番付を色々書いたけど、全ての神社番付に登録されているのは、下鴨神社だけ。
まー、正しくは、上賀茂神社とセットで登録されているんだけど。
日本には8万社以上の神社があるらしいけど、どれだけ下鴨神社がすごいかが分かるんじゃない?

で、こんな感じだから、世界遺産にも登録されている。

最後に、下鴨神社の見どころについて。
下鴨神社って、けっこう大きくて、しかも下鴨神社の敷地内に色々とあるから、ふつーに散策していても面白いらしい。
もちろん、あーいう雰囲気が好きな人にはどうぞ、って話だけど。

◆河合神社
鴨長明のゆかりの神社。
長明さん、五十歳の頃に、後鳥羽上皇の推薦を受けて、河合神社の禰宜になろうとしたけど、同族の反対にあって失敗している。
で、現在では、女性の守り神として、安産・育児・縁結びの御利益があると言われる。

◆糺の森
これ、「ただすのもり」って読む。
下鴨神社の境内にある原生林。
広さは12万4千平方メートルで東京ドームの3倍ほどだそう。
一応書くけど、東京ドームとか甲子園球場でたとえられてもよく分かんねー。。。
それで、僕も、写真でしか見たことないけど、京都のど真ん中にこんなマイナスイオンたっぷりの場所があるのかと驚いた。

ただ、この糺の森、平安時代には495万平方メートルの広さがあったんだとか。
ていうことは、もともとの広さからすると、ほとんど残っていないも同然。
で、なんでこんなに面積が小さくなったのかを調べたら、応仁の乱で燃えたんだとか。
おい、おい、燃やすなよーって言いたくなる。

それで、この糺の森だけど、昔から、色んな人が作品の題材にしている。
枕草子、源氏物語、多くの人が詠んだ和歌など。
で、長明さんも、糺の森を流れる瀬見の小川を題材に和歌を詠んでいて、この和歌は新古今和歌集にも入集している。

◆結婚式
見どころではないけど、下鴨神社では、結婚式が挙げられるらしい。
ホームページでは、「下鴨神社挙式プラン28万2千円~」となっている。
あと、これに含まれるのかどうか分からないけど、挙式料10万円とも書いてある。
まー、良かったらどうぞということで。

今回はこの辺で。

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