方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―

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かく、おびたたしくふることは、しばしにてやみにしかども、その余波、

【原文】
かく、おびたたしくふることは、しばしにてやみにしかども、その余波、しばしは絶えず。世の常、驚くほどの地震、二、三十度ふらぬ日はなし。十日・二十日過ぎにしかば、やうやう間遠になりて、あるいは四、五度、二、三度、もしは一日まぜ、二、三日に一度など、おほかたそのなごり、三月ばかりやはべりけん。

【訳】
このような激しい揺れは、短時間で治まったが、その後もしばらくの間は余震が続いた。普通なら驚くぐらいの地震が二十~三十回ほど続き、余震がない日はなかった。十日、二十日と日が経つと、ようやく地震の間隔も長くなり、ある日には地震が四、五回、それが、二、三回になり、さらに一日おき、あるいは二日か三日おきに一回ぐらいの地震の頻度になった。おおよそ三か月ぐらいは余震が続いたと思う。

【わがまま解釈】
今回も、元暦の地震のお話。
で、今回は、余震について書いてある。
今までの話で、今回の地震が大きいということは分かった。
で、今回の余震の話を見ても、地震が大きかったことが分かる。

だいたい、地震なんて地震そのものも恐ろしいけど、実際は、その後に続く余震も恐ろしい。
被災者からすると、余震が続く中での生活は、かなり恐かったと思うのね。
多分だけど、当時の家って、そんなに強かったとも思えない。
安元の大火、治承の竜巻とかで相当やられていたとも思う。
もしかしたら、本震では倒壊しなかった家屋も、余震でやられてしまったということもあったかもしれない。
人によっては、今までの災害はかろうじて持ち堪えることができたけど、今回の地震でとどめを刺されたという人も中にはいたかと思う。

あと、方丈記には書かれてないけど、火事はなかったのだろうか。
阪神大震災でも火災で多くの家屋が燃えている。
もしかしたら、地域によっては、火事も起きたのではないか。
分からないけど。。。

で、ここからは余談。
まずは、僕の地震体験について。
僕も以前、鳥取県西部地震(最大震度6強)、芸予地震(最大深度6弱)を経験した。
ちなみに、僕が体験した震度は、いずれも震度5強だった。

で、今でも覚えているけど、かなり揺れた。
で、これらの地震は、わずか半年の間に起きている。
まさか、僕も、わずか半年の間に二つの地震、しかも震度5強を体験するとは思わなかった。
特に被害はなかったけど、この短期間で二つの大地震に遭遇するとは思っていなかった。
それで、地震の恐ろしいさを改めて感じた。

ところで、日本では、平成の間に巨大地震が相次いだ。
阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、北海道胆振東部地震などがそうだけど、他にも多くの巨大地震が起きている。
特に、東日本大震災は、10年経っても余震が続いている。
また、熊本地震では、本震かと思った地震の後に、本当の本震が来ている。
この東日本大震災と熊本地震は、地震の常識を覆したように思う。

ところで、元暦の地震は、マグニチュードが7.4程度と言われている。
それで、今回、最近の地震で、元暦の地震と同程度の規模の地震をピックアップしてみた。
それがこれ↓。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
発生年     地震の名前   マグニチュード  最大震度  死者数   負傷者数
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1995  阪神・淡路大震災    7.3     7    6435  43792
2000  鳥取県西部地震     7.3     6強      0    182
2004  新潟県中越地震     6.8     7      68   4805
2008  岩手・宮城内陸地震   7.2     6      17    426
2011  東日本大震災      9.0     7   19747   6242
2016  熊本地震        7.3     7     258   2796
2018  北海道胆振東部地震   6.7     7      43    782
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

だいたいこれらの地震と同規模なので、元暦の地震がどれほど大きかったのか分かるのではないか。
これらの地震は、覚えている人も多いと思う。

例えば、阪神・淡路大震災。
初めての震度7の地震で、神戸市が壊滅したこと、死者数が桁外れだったこともあって、連日ニュースやワイドショーで放送されていたことを、今でも覚えている。
しかも、至る所で火事が発生したにもかかわらず、地震のせいで消防車がすぐに現場に行けないという話も合ったように思う。

僕は、当時、高知県に住んでいたけど、地震の揺れで目を覚ましている。
ちなみに、僕がいた地域は、震度4となっている。
目が覚めた瞬間は、ふつーに地震かと思ったけど、すぐに僕は寝てしまった。
で、その後、目を覚ましてテレビを見て、地震のことを知った。

それで、僕は、正直、それまで地震が怖いと思ったことは一度もなかった。
ところが、この阪神・淡路大震災以降、実は、地震を恐れるようになった。
ちょっとした揺れでも、実は、どこかで大地震が発生しているんじゃないかと思うようになってしまった。
特に、僕は、さっきも書いたけど、鳥取県西部地震、芸予地震などを経験したこともあって、自分もいつか地震の被災者になるかもしれないと思っている。

次に、余震について。
一般的に地震は、前震、本震、余震に分かれるという。
で、前震については、後になって「あれが前震か」となる場合が多い。
正直、前震はそんなに怖くない。
そして、本震は、ふつーに怖い。
ところが、一番怖いのは、余震だったりもする。

例えば、熊本地震の余震を振り返ってみると、次のような感じとなる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  日付      時刻    マグニチュード  最大深度   地震の場所
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4/14(木) 21時26分    6.5     7     熊本県熊本地方
        22時07分    5.8     6弱    熊本県熊本地方
        22時38分    5.0     5弱    熊本県熊本地方
        23時43分    5.1     5弱    熊本県熊本地方
4/15(金) 00時03分    6.4     6強    熊本県熊本地方
        00時06分    5.1     5強    熊本県熊本地方
        01時53分    4.8     5弱    熊本県熊本地方
4/16(土) 01時25分    7.3     7     熊本県熊本地方
        01時25分    5.7     不明    大分県中部
        01時44分    5.4     5弱    熊本県熊本地方
        01時45分    5.9     6弱    熊本県熊本地方
        03時03分    5.9     5強    熊本県阿蘇地方
        03時09分    4.2     5弱    熊本県阿蘇地方
        03時55分    5.8     6強    熊本県阿蘇地方
        07時11分    5.4     5弱    大分県中部
        07時23分    4.8     5弱    熊本県熊本地方
        09時48分    5.4     6弱    熊本県熊本地方
        09時50分    4.5     5弱    熊本県熊本地方
        16時02分    5.4     5弱    熊本県熊本地方
4/18(月) 20時41分    5.8     5強    熊本県阿蘇地方
4/19(火) 17時52分    5.5     5強    熊本県熊本地方
        20時47分    5.0     5弱    熊本県熊本地方
4/29(金) 15時09分    4.5     5強    大分県中部
6/12(日) 22時08分    4.3     5弱    熊本県熊本地方
8/31(水) 19時46分    5.2     5弱    熊本県熊本地方
7/02(日)※00時58分    4.5     5弱    熊本県阿蘇地方
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

※この時の地震は2017年ですが、これ以外の地震は2016年。
震度5以上の余震だけを記載。

これを見ると、余震も本震もほとんど変わらない。
つまり、余震だからといって、全く安心できないのは、いつの時代も同じかもしれない。

今回はこの辺で。

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