方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―


アルバイトでの失敗

今回は、僕のアルバイト体験から、これは失敗したな―とか恥ずかしかったなーというアルバイトのお話。

僕は、学生時代にけっこうアルバイトを経験した。
恐らく、普通の人よりも、アルバイトの経験はムダに多いと思う。
というのも、僕は、就職浪人をしたり、大学院に進学したこともあって、いわゆる大卒者と比べたら、相当アルバイトの経験は多いと思っている。
そもそも、就職浪人中は、アルバイトもしたし、派遣社員としても働いた時期もあった。
まー、1年間という短い期間だったけど。

ちょっと愚痴っていい?
僕はね、以前勤めていた会社に、院卒として新卒採用をされた。
ただ、僕は、学生浪人と就職浪人をしているので、同じ院卒と比べても2歳上だったのね。
で、同じ院卒と比べても、社会経験の豊富さから、そんなに会社で困ることもないだろうと思っていた。
だいたい、アルバイトなら分かるけど、派遣社員を経験してから大学院に進学して、大学院の新卒者として新卒採用されるってレアなケースだと思うのね。

ところが、これだけの経験ありながらも、僕は、その会社でほとんど活躍することができなかった。
ふつーはさ、同期と比べても、少しは活躍しても良さそうじゃない?
ところが、僕は、その会社で完全に挫折した。
なんか、人の二倍も三倍も苦労してきたくせに、全く結果が出せなくて、正直、つらかった。
苦労したから報われるというわけでもないけど。
まー、こんなことも人生にはあるのね。
これなんかは、アルバイトじゃなくて正社員としての失敗か。

それで、話を戻して、アルバイトの失敗について。

思い出しても、僕のアルバイトは、そんなに失敗したと思うことがない。
今振り替えってみても、どのアルバイトも楽しかったように思う。
ただ、「これは完全に失敗した」というアルバイトもあった。
今回は、それを書きたいと思う。

●客引きのアルバイト
僕が、就職浪人をしていた頃のお話。
その頃、僕は、大阪に住んでいた。
それで、時給の良いアルバイトを探していたら、スナック(ラウンジか?)の客引きのアルバイトを見つけた。
それまで、ホテルの居酒屋でアルバイトをしたことはあったけど、スナックでアルバイトをしたことはなかった。

時給が1,000円だった。
当時、時給が1,000円を超えるようなアルバイトは、限られていた。
しかも、食事付きだとか、すぐに時給アップできるとか、そんなのに釣られて客引きのアルバイトをしてみた。

いやー、今でも思うけど、自分に似合わないことはするもんじゃないと思った。
このアルバイト、僕は、一日で嫌になった。
一応だけど、3か月は頑張ってしたけど。

まず、そのお店には、男は、僕一人しかいなかった。
で、基本的には、お店の掃除を僕がしないといけなかった。
お店の中も外も。
なんだろう、完全に丁稚奉公みたいな感じ。

しかも、掃除の時間は、時給は発生しないというシステム。
勤務時間は17時から23時ぐらいだったか。
完全にそのスナックの中でも外でも、3センチぐらい浮いていたと思う。
なんか、この6時間がとても空しかった。
いつも、自分は、こんなところで何をしているんだろうと思いながら外で立っていた。

ちなみに、僕は、客引きをしていて、一度だけ胸座を掴まれたことがある。
で、殴られそうになった。
「おい、顔見てもの言えよ」と言われた。
いや、別に、相手に対して特別失礼なことをしたわけではない。
ただ、相手の虫の居所が悪かっただけかもしれないけど。
そんな怖いこともあった。

あと、食事付きとあったけど、それは店で出しているトーストだった。
しかも一枚だけ。
で、僕は、そこでアルバイトをしていた時、なんか腹が立っていたので、一回もそこでものを食べたことはない。
また、お客さんを捕まえたら時給アップと言われたけど、常連客にならないと時給は上がらないと言われて、最後まで時給が上がることはなかった。
ちなみに、女の子たちの時給は、最低でも2,500円以上だったと思う。
しかも、ほぼ全員が僕より年下だった。

●電話勧誘のアルバイト
これは、僕が、大学院の時のお話。
これも、正直、僕の中では「しまった!」と思ったアルバイトの一つ。
これも時給の高さに釣られてやったものの、後悔している。

今は分からないけど、昔だと、よく家に教材販売の電話がかかってきていた。
早い話がそれ。
夏休みの1か月間だけ、その電話勧誘のアルバイトをした。

知らなかったけど、一応、台本みたいなものがあった。
で、最初の日は、その台本を使って練習をする。
まー、台本のとおりにいくことはないから、読んでも読まなくても一緒だったけど。
何がつらいって、午後4時から午後10時までの6時間。
ずーっと勧誘の電話をしないといけないわけ。

これ、本当にきつかった。
客引きのアルバイトがまだマシと思えるぐらいだった。
用意された机と椅子に座る。
目の前には名簿がどっさり置かれている。
それを片っ端から電話していくのね。
さっきも書いたけど6時間。

台本には「さきほどもご契約いただいたんですが・・・」と書いてあったけど、あんなのウソ。
契約なんかしてもらっていない。
だいたい半分は、すぐに切られておしまい。

台本には「塾でもない、家庭教師でもない、第三の勉強方法でお子さんの学力をアップさせませんか」と書いてあるんだけど、正直、かなりあやしい。
しかも、値段がべらぼうに高かった。

一番怪しかったのが、会社名が三つあったこと。
なぜ、一つの会社に会社名が三つもあるんだ?
昔、松下電器が、パナソニック、ナショナルと言っていたのと同じか?

とにかく、このアルバイト、電話勧誘をするだけなんだけど、それが本当にきつかった。
場合によっては、同じ家に、時間差で二回も電話することがあった。
で、「二度と電話してくるな」と怒られた。

ある時、電話勧誘が嫌になって、たまたま相手と雑談をして時間を潰したことがあった。
すると、上の人に呼ばれて、「仕事に関係ない話はしないように」と注意された。
「電話の内容は確認できるから。二度としないように」と。
それ以降、心を無にして、ひたすら勧誘の電話をかけ続けた。

●ホテルのアルバイト
これは、僕が、初めてしたアルバイトで、最も長く続いたアルバイトだった。
ホテルといっても、そんなに立派なホテルじゃなくて、ふつーのビジネスホテル。
これについては、失敗したというよりも、自分の無知を思い知らされたと書いた方が、相応しいだろうか。
正直、今でも、最初のアルバイトがここで良かったなと思っている。

それで、思い出してみても、ここでのアルバイトは、居酒屋、ビアガーデン、朝食、ベッドメイキングなど、だいたいのことはしたと思う。
そして、礼儀作法、言葉遣い、接客の仕方、品の良さとか多くのことを学んだ。

ちなみに、僕のメインの仕事は居酒屋で、焼き鳥・焼き物の担当だった。
だけど、焼き鳥の種類も知らなかったし、特にアルコールについては全く知識がなかった。
当然、料理の経験もゼロだから、本当にたくさんの失敗をした。
それ以外にも、とんちんかんな失敗もたくさんした。
本当に何も知らなかったから。

今回はこの辺で。

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