方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―


所定給付日数を残しての再就職は損なのか

今回は、失業保険のもらい方について。

正直、失業保険をもらったことがない人には、全く関係ない話。
興味のない人にも関係ない話。
できることなら、失業保険はもらいたくない。
いや、失業したら、全然もらって良いんだけど。

ただ、僕の場合は、正直、

「自分も落ちたなー」

って思った。

なんか生活保護をもらうような感じ。
こんなこと書くと、生活保護の人に悪いけど。
ハローワークに通うのも、それなりにみじめだった。

それで、失業保険というのは、もらった人なら分かるけど、一日にもらえる額は、基本手当日額で決まっている。
そして、その基本手当を何日分もらえるかだけど、それを所定給付日数という。
この所定給付日数は、離職理由や被保険者期間(≒勤続年数)で決まる。

それで、失業保険をもらっている間は、当然、求職活動をしないといけない。
そして、再就職が決まると、当然、失業保険はもらえなくなる。
これは、所定給付日数が残っていても、もらえなくなる。

ということは、ここで一つ、疑問が出てくる。

「所定給付日数を残して再就職するのは損なのか?」

ということ。

例えば、所定給付日数を10日分残して再就職した場合。
まず、再就職できたのは喜ばしい。
でも、所定給付日数を10日分残して再就職するのは、もったいない気分。

「うわっー、もったいないことしたー」
「損したー」
とか思うのね。

だってね、10日分ということは、5万円ぐらいはあるはずだから。
「5万円取り損なったー」ってなるじゃない。
僕でも、多分、こう思うと思うから。

でね、これ、有吉弘行だったら、

「お前、まだ、そんなよこしまなこと、してんの?」

って言うかもしれない。

マツコ・デラックスなら、

「ちゃんと働いて、稼ぎなさいよ!」

って言うかもしれない。
テキトーに書いたけど。。。

まー、でもね、再就職って、本当にタイミングなわけ。
再就職が決まったら、所定給付日数が残っていても、再就職した方が良いに決まっている。
再就職のチャンスなんて、そうそうと都合良く巡ってこないからね。
ていうか、所定給付日数を残して再就職した場合、残りの分も就職祝いとしてあげたらって思うけど。
別に、それぐらいしても良いと思うけどね。
ダメかしら?

つまり、所定給付日数を残して再就職した場合、どうしても損した感はある。
ところが、よーく調べてみると、早期に再就職した場合に、少しだけだけど雇用保険からお祝い金をもらえる場合があることが分かった。

いかにも「すごいことを見つけたでしょ?」と思うかもしれないけど、全然すごくない。
ハローワークでも説明している。
それが、

「再就職手当」

というもの。
求職活動を頑張って、再就職が早くできた人へのささやかなご褒美。

但し、これをもらうにはいくつか条件がある。
で、これをクリアーしないともらうことはできない。
で、大まかには、次のようになる。

再就職手当は、失業者が安定した職業に就いた場合に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。
支給額は、所定給付日数の支給残日数*給付率*基本手当日額となります。
給付率については以下のとおりとなります。

・基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の場合
 →所定給付日数の支給残日数*70%*基本手当日額

・基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の場合
 →所定給付日数の支給残日数*60%*基本手当日額

例えば、次のような場合。

所定給付日数が180日
基本手当日額が6,000円
所定給付日数を70日残して再就職

この場合、再就職手当はいくらになるか?

まず、所定給付日数を70日残して再就職しているので、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の場合に該当する。
この場合、再就職手当を計算すると、

再就職手当=所定給付日数の支給残日数*60%*基本手当日額
     =70日*60(%)*6,000
     =252,000円

つまり、252,000(円)もらえる。

ちなみに、この場合だけど、支給残日数の70日分についても、失業保険をもらったとすると、

失業保険=70(日)*6,000(円)=420,000(円)

もらえることになる。
ということは、

420,000-252,000=168,000(円)

となって、損得勘定をすると、この分だけ損したことになる。
まー、これをどう捉えるかだけど、損したと捉えるか。
一応、これだけ(約25万)のお金をもらえたことで、良しとするか。

個人的には、再就職手当も、支給残日数の6割とか7割とかじゃなくて、ふつーに10割で良いと思うんだけどね。
むしろ、2割増しとかでも良いぐらいじゃない?
そうしたら、みんな、もっと再就職を頑張るんじゃない?

今回はこの辺で。

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