方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―


会社を辞めるのは最終手段

ふつーに働いていれば、会社を辞めたいと思う瞬間がある。
まー、僕なんかは、つね、そーだったけど。
中には、「今の仕事は天職だから、辞めたいと思ったことなんてないね」って人もいるだろう。
まー、奇跡よ、奇跡。

例えば、今や売れっ子の林修さん。
「いつやるの、今でしょ!」で一世風靡して、以来、ずーっと第一線で活躍している。
この方は、銀行に就職したものの、わずか5か月で退職している。

例えば、楽天の三木谷浩史さん。
この方も、もともとは銀行員だった。
ところが、8年勤めた後、銀行を辞めている。
で、その後、楽天を立ち上げている。

意外と会社を辞めた人って成功している。
でも、こういう人って、もともと地頭がいいからねー。
マネてはいけないタイプだろうか。。。

話を戻して、僕の場合。
僕は、いつも、何となくだけど「会社嫌だなー」と思っていた。
それが、会社を辞めようとする1年ぐらい前から、そう思う瞬間が多くなっていく。

台風で言うなら、最大瞬間風速60メートルぐらいの風が、心の中を吹き荒れるような感じ。
それで、「もー、無理」と思う瞬間が何度もあった。
ただ、平均風速は30メートルぐらいだったりするから、トータルで見ると「まだ耐えれそうかな」と思って、だましだまし働いていた。

それが、会社を辞める時は、心境に変化が起きていた。

「自分は十分頑張った」

こう思うようになった。
何て言うか、やり尽くした感があった。
もういい。

僕の場合だけど、振り返ってみると、「会社嫌だなー」とか「会社に行きたくないなー」といった思いが、

「自分は十分頑張った」

に変化したこと、これが、会社を辞めるサインだったように思う。

それで、一旦、辞めるスイッチが押されると、後には引けなくなる。
後は、ただただ流れに押されるだけ。
退職に向かって突き進むことになる。
もちろんね、その中でも、多少の心の揺れはある。
ただ、ここまでくると、傾き出した船と同じで、もう元に戻ることはできない。

会社を辞めると決めた時の心境は、まー、こんなもの。
とにかく、つらいし、苦しい。
前々回だったか、「会社を辞めるというのは、勇気を出して大きなリスクを背負うこと」と書いた。
どうしても嫌なら、会社は辞めてもいい。
でも、できるなら、会社は辞めない方がいい。
でも、これだと、辞めていいのか、辞めない方がいいのか、迷ってしまう。

で、僕は、基本的に「会社を辞めるのは最終手段」と思っている。
そして、会社を辞める前に、「次の点について考えて見ませんか」というお話をしたいのね。
決して、会社を辞めずにすむ裏技があるとか、そんな話じゃないからね。
そんな裏技があるなら、僕が知りたいぐらいだから。

それで、僕の中でポイントは次の三つ。

➀部署異動をする。
②休職をする。
③しばらく様子を見る。

➀部署異動をする。
これは、一番思い付く方法でしょうか。
「今の会社で働く意思はあるけれど、ここの部署はもうイヤ!」という場合。
環境を変えることで、会社を辞めずにすむことができる。

僕も、会社員時代には、自発的に部署異動をしたことが二度ある。
どうしても、今いる部署が嫌で嫌でたまらあかった。
それで、「今の部署ではやっていく自信がありません。すみませんが部署異動させてください」と上司に直訴したことがあるのね。

それで、部署異動って、たいてい会社都合で行われる。
逆に、自己都合で部署異動するのは、かなりないケース。
いや、みんな、心の底では「異動したい」と思っている。
でも、自分から異動したいとは言わないのね。

部署異動だけど、嫌な職場環境から抜け出せられたという点では、正解だったと思う。
ただ、僕は、二度、自己都合で部署異動をしている。
で、三回目はないと自分で決めていたので、三度目は退職を選んだけど。。。

それで、部署異動するっていうのは、大きい会社じゃないと無理だったりする。
小さい会社だと、そもそも、部署異動の概念がない場合もある。
その場合でも、業務内容を変えるとか、担当する会社を変えるとか、机の配置を変えるとか、パートナーを変えるとか、何でもいいので環境の変化を行うことが良いと思う。
それから、話し相手がいるかどうかも大切だと思う。
話し相手がいるという環境、これは、かなり支えになるはずだから。

あと、部署異動をしたら、会社からの評価が下がると思う人もいる。
僕もそうだったけど。
これは、気にしなくても問題ない(と思う)。
僕の感覚だと、特に田舎の会社はだけど、一律評価が多いと思っている。
だから、これについては、気にしなくていいと思っている。

②休職をする。
この休職をするというのも、会社を辞める以外の方法としてはありだと思う。
特に、メンタルを病んでしまった場合は、有効な手段だと思うのね。
「今の会社で働く意思はあるけれど、今は働く勇気をくじかれてしまい、でも、しばらく休んで元気になったら、またここの会社で働きたい」という場合にはいい方法。

それで、小さな会社だと、休職が整備されているのか分からない場合もある。
で、「うちの会社って休職できるの?」から始めることになる。
それで、休職する場合、次の二点がポイントだと思う。

○休職に関する定めの確認
就業規則を確認して、休職の規定があるのかを確認する。
就業規則がなければ、上司や人事担当に確認する。
そして、ある場合は、どういう手続き(必要書類)が必要かを確認する。

〇職場復帰に協力が得られるかどうか
ひと言で言うと、休職者に対するサポートがシステムとしてあるかどうか。
いくら就業規則に休職の規定があっても、中身がなければ意味がないので。
理想を言えば、休職に関する相談窓口、定期的な面談、職場復帰の際の手続き、職場復帰後の仕事をどうするか、などについてきちんと整備がされていると、安心ですよね。

③しばらく様子を見る。
部署異動もできない、休職もできないという場合に、残された手段として取る方法(消去法)。
しばらくがどれぐらいの期間になるかは人それぞれかと思うけど、例えば、3か月なら3か月と自分の中で期間を区切って、腹をくくって働いてみる。
それで、状況が好転しなければ、会社を辞める。

あるいは、類似方法として、僕はしたことないけど、堂々と「自分は、今の仕事が嫌だけど、1か月間頑張るので、どうかみなさん助けてください」と正直に思っていることを宣言する方法もある。
ショック療法に近くて、どうなるかは分からないけど。
そして、その期間を過ぎても、「ここでは、やっぱり無理だなー」と思えば、そこで会社を辞める。

今回はこの辺で。

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