方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―


カチッサー効果

今回は、カチッサ―効果について。

正直、僕は、知らなかった。
で、一応、勉強したけど、わざわざ○○効果って「効果」をつけなくてもいいんじゃないと思った。

で、このカチッサ―効果というのは、

「深く考えることなく、何らかの行動をしてしまう心理学の効果」

のことらしい。
で、これだけだと良く分からない。
一応書くと、このカチッサー効果は、アメリカの心理学者・エレン・ランガーが提唱したとのこと。

エレン・ランガーは、次のような実験を行った。
図書館でコピーを取ろうとする人たちの列があった。
で、そこへ、列の先頭に割り込み、先にコピーをさせて欲しいとお願いをする。
で、その時に、お願いのパターンを3つ用意した。

●パターンA
 「すみません。5枚なのですが、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

●パターンB
 「すみません。5枚なのですが、ちょっと急いでいるので、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

●パターンC
 「すみません。5枚なのですが、コピーを取らないといけないので、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

で、この時、「いいですよ」とOKを出してくれた人の割合は、

パターンA・・・60%
パターンB・・・94%
パターンC・・・93%

だったそうです。

分かりますか?
パターンAは、特に理由を付けずにお願いだけをしている。
パターンBは、きちんと理由を付けてお願いをしている。
パターンCは、理由にならない理由を付けてお願いをしている。

で、ふつーに考えると、パターンBのOKの割合が高いのは、想像がつく。
「ちょっと急いでいるので」と理由を言っているので。
ところが、パターンCでも、なんと93%の人がOKを出している。
数字だけ見れば、パターンBとパターンCでは、もうほぼほぼ一緒。
こんなの誤差範囲じゃない?

次に、エレン・ランガーは、次のような実験をする。
図書館でコピーを取ろうとする人たちの列があった。
で、そこへ、列の先頭に割り込み、先にコピーをさせて欲しいとお願いをする。
で、その時に、お願いのパターンを3つ用意した。

●パターンA
 「すみません。20枚なのですが、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

●パターンB
 「すみません。20枚なのですが、ちょっと急いでいるので、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

●パターンC
 「すみません。20枚なのですが、コピーを取らないといけないので、先にコピーを取らせてもらってもいいですか?」

えーっと、分かるでしょうか?
なんか間違い探しになっていますが。。。
前回と違うのは、

「コピーの枚数が5枚から20枚に増えた」

ということだけ。
で、この時の結果がどうだったかと言うと、「いいですよ」とOKを出してくれた人の割合は、

パターンA・・・24%
パターンB・・・42%
パターンC・・・24%

だったそう。
で、これら2つの結果をまとめると、次のようになる。

        5枚の場合  20枚の場合
―――――――――――――――――――――――
 パターンA   60      24
 パターンB   94      42
 パターンC   93      24

で、エレン・ランガーは、今回の結果から、以下の結論を導き出した。

●人にお願いをする場合は、理由を付けた方が受け入れられやすい。
●些細なお願いの場合は、理由はこじつけでも受け入れられる。

で、僕からすると、「だから何?」ってなるのね。
別に、そんなの当たり前じゃないかって思う。
別に、そんなに大騒ぎするほどの効果でもないように思う。
ただ、ポイントとしては、

「人間は、常に深く考えて行動しているわけではなく、時と場合によっては、何となくで行動することがある」

というとこなんだろう。
あるいは、

・要求レベルが高い場合のお願いは、きちんと理由が必要
・要求レベルが低い場合のお願いは、テキトーな理由でもOK

ということだと思う。
で、このカチッサー効果なんだけど、ネットで調べてみると、けっこう出てくる。
まー、それぐらい認知度が高いんだろうと思う。
で、見てみると、

・企業変革を促す
・相手の本能を刺激する
・恋愛で使える

なんて書いてある。
うーん、マジか。
そんなにカチッサー効果ってすごいものだったのか?
ていうか、カチッサー効果一つだけで、そこまでの効果ある?
それよりも、その時の相手の言い方とか、印象とかさ、そっちを重視するんじゃない?

まー、このへんは、僕が、カチッサー効果を実感したことがないからそう思うのかもしれないけど。
ただ、ビジネスの場面だと、カチッサー効果を積み重ねて、良好な関係を築くということもあるらしい。
まー、ギブアンドテイク、WIN-WINの関係ね。
だから、全く意味がないというわけでもなさそう。

で、最後に、このカチッサー効果の由来。
この手の話にありがちな、神話に由来するというパターンかと思いきや、実は、全然違っていた。
カセットテープあるじゃない?
で、再生ボタンを「カチッ」と押す。
すると、砂漠音が「サー」と流れる。

つまり、「カチッ」、「サー」で「カチッサー」。
うーん、なんのこっちゃ(笑)
今回の話で、一番大事なところですよ。
知らんけど。。。

今回はこの辺で。

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