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努力逆転の法則
今回は、努力逆転の法則。
なんていうか、いるんですよ。
なぜか、努力が報われない人。
なぜか、本番に弱い人。
なぜか、結果が出ない人。
で、努力すればするほど空回りをして、さらに失敗してしまう。
で、世間では、こういう人を指して、次のように言ったりする。
●ブルペンエース
練習ではすごいけど、試合で勝てないピッチャーのこと。
ブルペンでは、ほれぼれする球を投げる。
堂々としたピッチングで、まさに無双を感じさせる。
ところが、いざ試合が始まると、コントロールが定まらない。
四死球を連発して、ストライクを取りに行ったところを、面白いように打たれる。
昔、阪神のマイク仲田がそうだった。
一回だけ、ブルペンエースから真のエースになったことがあったけど。
あと、年一のエースとも言われていたかな。
一年に一回だけ、すごいピッチングをするから。
●楽屋真打
真打と言うのは、落語の世界で一番高い地位のこと。
一応書くと、見習い、前座、二つ目、真打となる。
で、楽屋真打と言うのは、楽屋では面白いにもかかわらず、いざ本番となると、その面白さを発揮できない人のこと。
有名どころでは、有吉弘行さんとか、小坂大魔王さん。
ちなみにこの二人は、今や完全な真打になったけど。
●稽古場横綱
稽古場では横綱級の強さを発揮するものの、本場所がはじまると、なぜか勝てない力士。
代表的な稽古場横綱としては、魁皇、稀勢の里、碧山。
ただ、稀勢の里は、最終的に横綱になったけど。
ちなみに書くと、稽古場横綱の反対は、稽古場序二段。
但し、曙が高見盛に対してつけたニックネームだから、高見盛限定だけど。
高見盛、稽古場では弱かったのに、場所ではたまに確変を起こすことがあった。
特に、上に書いた魁皇からは、
・相撲取りとしてあるまじき稽古のやる気の無さ
・けいこ場では力を出さないのに、こんな時だけ力を出す。あいつは相撲取りとして、許せない。
なんて言われたとか。
というわけで、ブルペンエース、楽屋真打、稽古場横綱、分かりますか?
みんなね、練習ではすごいんですよ。
それが、なぜか、本番では、なんか弱いのね。
つまり、一生懸命努力しているのに、結果が出ない。
完全に努力が逆転してしまう。
だから、努力逆転の法則というらしい。
もともとは、フランスの薬剤師だったエミール・クーエが提唱したことから、「クーエの法則」とも呼ばれるんだとか。
で、この努力逆転の法則。
よくあるんですね。
・努力が足りない。
・やる気が入ってない。
・根性がない。
といった言葉で片付ける人、いませんか?
最終的に「精神力」で片付ける人。
例えば、次のような場合。
地面から高さ30センチの位置に幅30センチの板を10メートル設置します。
で、ここを歩くように指示をする。
多分ですね、これを渡り切れない人はいないと思います。
で、次のような場合。
地面から高さ10メートルの位置に幅30センチの板を10メートル設置します。
で、ここを歩くように指示をする。
この場合はどうでしょうか?
まー、ふつーは歩けないですよ。
よほど訓練を受けた者でないと。
もちろん、僕は、絶対に無理ですよ。
で、これが、精神力の問題かっていうと、違いますよね。
で、もう一つ、問題。
シロクマ問題というやつです。
頭の中で、シロクマをイメージしてください。
30秒ぐらいイメージしてもらえるといいですね。
↓
↓
↓
では、いいですか。
次に、シロクマだけはイメージしないでください。
↓
↓
↓
はい、どうでしたか。
シロクマ、出てきませんでしたか?
間違いなく、出てきましたよね?
これって、やはり精神力が足りないから?
ではないですよね。
これ、心理学的に、そうなるように仕向けているだけの話ですよね。
決して・・・
・努力が足りない。
・やる気が入ってない。
・根性がない。
わけではないですよね。
ちゃんと努力をしても「意識によって結果を出せないことがある」という話ですよね。
で、この意識は、コントロールしようとしてもできるものではないんですね。
間違ってもらったら困るんですが、決して、意識をコントロールすることはできないわけでもないんです。
訓練とか経験によって、コントロールできる場合もあります。
ただ、ここでは、そういう話をしているんじゃないんですね。
一般論として、みんなに当てはまる法則をお話しているので。
で、最後に、どうすれば、この努力逆転の法則から解放されるか。
僕が調べた範囲だと、
・その時の自分を客観視する。
(その時の自分の心理状態をつぶやくとか)
・小さな成功体験を積み重ねる。
・失敗ではなく、成功した時をイメージする。
というのが良いそうです。
ただ、正直、一朝一夕でできるものではないので、時間をかけて少しずつ改善していくしかないんだとか。
ちなみに、僕は、「自分には無理だから、もう全てを委ねる」というのを意識している。
だって、僕みたいに実力のない人間は、全てを委ねるしかないんだもん。
今回はこの辺で。
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