方丈記に、似た運命

― 懐かしい古典が、今、蘇る ―


空気、読めていますか

空気、読めてますか?

僕の職場、女性の割合が多かった。
前にも書いたけど。
ただね、女性にも色々あります。
僕の場合、完全に独断と偏見ですけど、女性には、
・美しさ(かわいさ)
・品の良さ
・ちょっとドジな部分

があると最高ですよね。
逆に、ガサツでうるさい女。
これは、もーダメですね。
僕の妻がそーなんですけど。
ちなみに、僕の妻、懸賞に応募するのが趣味なんですけど、いつも25歳って書いています。
問題ないでしょうか?

以前、同じ部署の先輩(40代女性)に「細川君も、やっぱり若い女性の方が好きなんでしょ?」って聞かれたことがありました。
話の流れは忘れました。
それで、「年齢は関係ないですよ。素敵な人は何歳になっても素敵じゃないですか。ただ、付き合うなら25まで」
と答えたことがあります。
ちょっと面白いかなと思ったんです。
それなのに・・・
小一時間説教をされました。
あんた、何歳になった?
そういう捉え方をしていたら、いつか女で失敗するよ。
だから、あんたはダメなんだよって。
あのー、先輩、そこ笑うとこだったんですが。。。
以来、こういう女性も苦手です。

だいたい男も女もどうでもいい話をします。
ただ、女の人の方がよくしゃべるイメージがあります。
自分の話もする。
身内の話もする。
特に、相手のことを根掘り葉掘り聞くのは女性に多いと思います。
しかも、ストレートに聞いてくる。
しかも、三球勝負。
次は外してくるかなと思っていたら、まさかの三球直球勝負。
僕もそれなりにターゲットにされました。
独身の時だと「彼女できた?えっ、まだ?」
彼女ができたらできたで「今どんな感じ?」
結婚したらしたで「結婚生活どうなん?子どもは?」
みたいな感じ。

で、僕はというと「えー」とか「まー、ぼちぼち」とか「そうですね」ぐらいしか返さない。
いやね、僕だって話す人とは話しますよ。
でも、話さない人とは全く話さない。
特にプライベートなことは。
この場合、分かりますか?
明らかに後者ですよ。
僕の生返事や様子を見れば、僕が乗り気でないことは一目瞭然。
なのに、いつもぐいぐい聞いてくる。
馬鹿?
それとも、はっきり言わない僕の方が馬鹿?

昔、ホンマでっかTVで、どの先生か忘れたけど相手のことが好きになると質問魔になりますって言っていた。
これには男女間の差がないって。
もしかして、そういうことですか?
僕のことが好きなんですか?
でも残念なお知らせです。
NOフォーリンラブ。
体が目的なら尚良しだとしてもNOです。
お間違いなく。

話を戻して・・・

いいですか?
そもそも日本人は、お察しの文化なんです。
分かりますよね?お察し。
その場の空気を読んだり、直接的な表現をせずに分かり合う、これが大事なんです。
例えば、相手に何か頼みごとをする。
で、相手が「分かった。考えとくわ」と言ったんだけど、同時に頭をボリボリかいていた。
これ、口では「分かった」って言ってるけど、出ているサインは「ちょっと無理やな―」でしょ?
つまりはそういうこと。
僕が言いたいこと、察してくれました?
で、あの時、僕の様子を見た?
前のめりだった?
嫌な顔してなかった?
そういうサイン出ていたよね?
それともサインミスしたかなー。

いつだったかは、真顔で「あなたの欠点は、面白みがないこと」って言われたことがありました。
図星でした。
自分に面白みがないことは、自分が一番分かっているんです。
何か言い返したいのに、動揺し過ぎて挙動不審に「えっ、あっ、あのなー」ぐらいが関の山でした。
三又又三の「お、おい、お前いい加減にしろよ」っていうやつ。
で、有吉に「お前の返しいつもそれ。つまんねーなー」って言われるみたいな。
ずーっと自覚してきた欠点を、しかもバレないように努力していたのに、たかだか職場の人間に指摘されるとは思わなかったです。
表現が直接的過ぎです。
他に言い方はなかったんですか?
即死でした。
もー即身成仏です。

昔、読んだ本に人間失格という本がありました。
太宰治の短編集です。
読んだことがいる人も多いでしょう。
主人公は、幼い頃から相手を怒らせたり、相手の機嫌を損ねることを恐れていました。
それで、どうやったら相手を怒らせずにすむかを考えるんです。
そして、お調子者になってみんなから笑われることを選ぶんです。
これが見事に作戦成功。
クラス中で人気者の扱いをされるんです。
それで、ある日、体育の授業で鉄棒だったと思うんですけど、わざと鉄棒から落ちるんですね。
で、みんなから「お前、おもろいなー」って言われる。
「今のおもろいわー」って。
で、主人公も「えっ、そーお?面白かった?」なんてしめしめと思っていたのね。

ところがですよ。
クラスにね、体が弱くて学校は休みがち、体育の授業は毎回休む、目立たない、超ジミーな子がいた。
その子が主人公の所に来る。
で、背中をツンツン、と。
主人公、後ろを振り返る。
そしたら、その子がボソッと「わざとだろ」って。

で、主人公は、無茶苦茶ビックリするんですよ。
今まで、人から面白い奴と思われることで自分を守っていたのに、クラスの中でも一番のおちこぼれのクソダメな奴に「今のわざとだろ」って言われて、「こんな奴に見透かされたのか」って動揺するわけ。
で、完全に自分を見失ってしまう。

で、僕は、この話を思い出したわけです。
まー、僕もこういう体験をしたわけですよ。
しかもいい大人になって。

ところで、僕は、この話には一つ教訓があると思っています。
それが何かというと、

真実は劇薬、ウソは常備薬

というもの。
僕は、このセリフが好きでどこででも使ってしまうけど。

一般的には、正直なことは正しくてウソは悪いって言います。
道徳的には正しいことです。
ただ、これが一般的に考えて正しいかどうかはまた別問題ですよ。
実際、これが通用しない場面もあるわけですよ。
ケンカをしている時なんかは要注意ですよ。
例えばね、興奮してきたら、相手に対してありもしないウソでボロカスに言うことないですか?
売り言葉に買い言葉で話がどんどん大きくなってきて。
で、なんだとー、何をーみたいな感じになって。
それで、ここまでだと、まだお互いが「ごめん、ちょっと言い過ぎた」で収まったりもするんですよ。
ところがね、「ずーっと自覚してきた欠点を、しかもバレないように努力していた」ことをズバッて言われたら、これはもう本当に大変だから。
言ってはならない真実ってあるでしょ?
これはね、言わない方が良い。
「ごめん、ちょっと言い過ぎた」が通用しない。
特に、夫婦の場合。
世界最終戦争勃発ですよ。
というわけで、空気を読むことの大切さお分かりいただけたでしょうか。
ガッテン、ガッテン。

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